
リウマチで膝が痛いときのセルフ整体|ツボと揺らし方を図解

目次
初めに
今回は、リウマチによる膝の痛みで悩んでいる方に向けて、当院でお伝えしているセルフ整体を紹介します。
歩くときや階段を上り下りするときに膝がつらく、動くことが億劫になっている方に向けた方法です。ご自身の身体をいたわる時間として、無理のない範囲で取り入れてみてください。
実技動画
理論編:全身の状態と膝の動きに着目する
当院にも、リウマチによる膝の痛みで悩む方がいらっしゃいます。歩くことや階段の上り下りがつらいと、日常生活の中で動く機会も減りがちになります。そうした方に、ご自身で取り組める方法をお伝えしたいと思っています。
関節リウマチでは、免疫の異常によって自分の関節に炎症が起こり、痛みや腫れにつながります。私は、これを分かりやすく「免疫の暴走」と説明しています。膝に炎症が起これば、膝の痛みとして感じられることがあります。
当院では、身体全体の状態を整えるという考え方から、免疫や炎症に着目したツボへのアプローチを行っています。東洋医学の五臓の乱れを「内臓疲労」と解釈し、内臓の状態に目を向ける、当院の整体としての考え方です。
それに加えて、私は膝の関節の動きやねじれにも着目しています。リウマチの炎症だけでなく、動くときの関節の状態も併せて見ていく、という視点です。
今回は、まず膝から離れた場所にある二つのツボに触れ、その後に膝を小さく動かす方法へ進みます。内臓からのアプローチと、膝の動きに着目する方法の両方をお伝えします。
実技編1:肘の外側をやさしく刺激

最初は、肘の外側にある曲池(きょくち)です。私は、東洋医学の観点から免疫に着目するときに使っています。膝そのものからは離れていますが、身体全体の状態を見ていくためのアプローチです。
人差し指側のラインを肘へたどる
腕を伸ばし、人差し指側のラインを肘へたどると、肘のシワ付近に目安となる場所があります。図では位置が分かるように肘を曲げています。シワの外側の端あたりに、反対の手の指の腹をそっと当ててください。
硬い、触れると痛い、少し気持ちよいなど、感じ方は人によって異なります。場所を探すために、強く押し込んで痛みを出す必要はありません。軽く確かめたら、その場で力を緩めます。
- 場所が分かったら指を離さず、力を緩めます。
- 皮膚が少し動く程度の圧力で、やさしく刺激します。
- 20秒から、長くても1分ほどを目安に行います。
場所が分からなければ、手のひらで触れる
細かい一点が分からない方は、手のひら全体で少し広い面をやさしく触れても構いません。その場合も、皮膚が少し動く程度の力にします。朝・昼・晩など、生活の中で思い出せるタイミングに取り入れてください。
実技編2:三陰交(さんいんこう)を刺激

次は、足首の内側にある三陰交です。私は、炎症や熱感、ズキズキする感じに着目するときの、東洋医学上のアプローチとしてお伝えしています。
- 内くるぶしの一番高いところを確認します。
- 自分の指4本をそろえ、小指側を内くるぶしの高さに合わせます。その指4本分ほど上、すねの骨の内側のきわが目安です。
- 指の腹で軽く確かめ、場所が分かったら力を緩めて、皮膚が少し動く程度にやさしく刺激します。
- 20秒から1分ほどを目安に、朝・昼・晩など無理のないタイミングで行います。
触れたときの硬さや感じ方には個人差があります。ここでも、場所が分からなければ手のひらで少し広い面をやさしく触れてください。変化を出そうとして、強い圧力をかけたり、長く刺激し続けたりしないことが大切です。
実技編3:膝を支えて左右に揺らす

最後は、膝の関節の動きに着目する方法です。私は、ツボを使った内臓からのアプローチに加え、関節のねじれや動きにくさを見ることも大切にしています。リウマチかどうかにかかわらず、私は膝のねじれや動き方も確かめています。ここでは、そのために私がお伝えしている小さな動きを紹介します。
膝の腫れや熱感が強いとき、動かすと痛みが増すときは、この動きは行わず、主治医に相談してください。
膝が曲がる部分に両手を添える
脚を楽に伸ばして置き、膝のちょうど曲がる部分へ、左右から両手を添えます。膝より上の太ももや、膝より下のすねをつかむのではなく、関節の部分を軽く支えてください。ぎゅっと握り込む必要はありません。
- 膝の関節の両側に、両手を軽く添えます。
- 支えた手で、膝を真横へ小さく揺らします。
- 足首や足先にも小さく動きが伝わることを目安にします。
- 10〜20回ほどを目安に、痛みのない範囲で行います。
脚全体をゴロゴロ回さない
振り方には、少しコツがあります。股関節から脚全体をゴロゴロとローリングさせる動きにはしません。支えている膝を、単純に左右へ小さく動かします。
脚全体を回している場合は、太ももから足までが一緒に大きく回ります。一方、膝を小さく左右へ揺らす場合は、足首や足先に小さく動きが伝わります。その違いを確かめてみてください。
終わったら、無理のない範囲で感じを確かめる
終わったら、安全にできる方はゆっくり立ち上がったり、少し歩いたりして、膝の動かしやすさや痛みの感じ方を確かめてみてください。施術では、その場で感じ方が変わる方もいますが、変化の有無や程度は人によって異なります。
最初は動かし方が少し難しいかもしれません。慣れようとして大きく動かしたり、強く握ったりする必要はありません。無理のない範囲で、左右へ小さく動かす感覚を確かめてください。
まとめ
今回は、肘と足首のツボへの刺激に加え、膝を支えて左右に揺らす方法をお伝えしました。私が大切にしているのは、免疫や炎症に着目する当院の考え方と、膝そのものの動きの両方から見ていくことです。
膝がつらいと、歩くことや階段の上り下りも億劫になります。そうした毎日の困りごとに対して、ご自身の身体に目を向けるきっかけにしていただければと思います。
無理なく続けられる方は、まず1〜2週間ほど、日々の身体の感じを確かめる時間にしてみてください。毎日取り入れるとしても、回数や力を増やす必要はありません。変化を急がず、痛みが出るときは中止してください。
参考文献:日本リウマチ学会「関節リウマチ」 / 慶應義塾大学病院 KOMPAS「関節リウマチのリハビリテーション」
※ セルフ整体は医療機関での治療に代わるものではありません。治療中の方は主治医の指示を優先し、薬や治療を自己判断で中止しないでください。痛みや腫れ・熱感が強いときや、動かすと症状が増すときは中止して相談してください。







