
リウマチで肩・腕が痛いときのセルフ整体|ツボと触れ方を図解

目次
初めに
今回は、リウマチによる肩や腕の痛みで悩んでいる方に向けて、当院でお伝えしているセルフ整体を紹介します。
洗濯物を干すときや、シャンプーをするときに腕を上げるのがつらい方にオススメの方法です。
実技動画
理論編:全身の状態と、左右の違いを考える
関節リウマチでは、免疫が自分の関節を攻撃して炎症や痛みが起こります。私は、これを分かりやすく「免疫の暴走」と説明しています。医療機関では、免疫の異常や炎症を抑える治療を行います。
当院では、身体全体の状態を整えるという考え方から、免疫や炎症に着目したツボへのアプローチも行っています。まず曲池と三陰交をお伝えし、その後、肩・腕の左右の違いを見る方法へ進みます。
実技編1:曲池(きょくち)を刺激

最初は、肘にある曲池です。私は東洋医学の観点から、免疫に着目するときに使っています。肘だけでなく、人差し指側から腕・肩へ続くラインにも目を向けるツボです。
肘を伸ばし、人差し指側のラインを肘へたどると、肘のシワ付近に目安となる場所があります。図では位置が見えるように肘を曲げています。シワの外側の端あたりを、反対の手の指の腹で軽く確かめてください。
触れると痛い、硬い、気持ちよいなど、感じ方は人によって異なります。場所を探すために強く押し込まず、周辺を軽く触れてみてください。細かい一点が分からなければ、少し広い範囲をやさしく触れる形でも構いません。
- 場所が分かったら指を離さず、その場で力を緩めます。
- 皮膚が少し動く程度の圧力で、やさしく刺激します。
- 20秒〜長くても1分ほどを目安に、左右とも行います。
朝・昼・晩など、生活の中で思い出せるタイミングに取り入れてください。強く押したり、長く続けるために無理をしたりする必要はありません。
実技編2:三陰交(さんいんこう)を刺激

次は足首の内側にある三陰交です。肩や腕の痛みがある方にも、私は炎症に着目する東洋医学上のアプローチとしてお伝えしています。
- 内くるぶしの一番高いところを確認します。
- 自分の指4本をそろえ、小指側を内くるぶしの高さに合わせます。その指4本分ほど上、すねの骨の内側のきわが目安です。
- 指の腹で軽く触れ、皮膚が少し動く程度の力でやさしく刺激します。
- 左右それぞれ20秒〜長くても1分ほどを目安に行います。
場所がよく分からなければ、手のひらで少し広い面をやさしく触れても構いません。こちらも朝・昼・晩など、無理のないタイミングで行ってください。
実技編3:肩甲骨・肋骨まわりに触れる

ここからは、肩・腕の左右の違いに着目する、当院の整体としての考え方です。私は、左側の症状を見るときには東洋医学上の「心」、右側では「肝」という見方も取り入れています。
ここでお伝えするのは、肩や腕の痛みから心臓や肝臓の病気を診断する話ではありません。当院が身体の状態を捉える際の視点としてお読みください。
① 左の肩甲骨まわりに触れる
左側では、背中にある三角形の骨、肩甲骨の真ん中あたりを目安にします。自分の手が届きにくい場所なので、私は先端が丸いツボ押し用の道具を使って実演しています。
- 道具の先端を、左の肩甲骨の中央あたりへ軽く当てます。背骨や首に押しつけないようにしてください。
- 場所が分かったら先端を離さず、道具をくるくると小さく動かします。
- 強く押したり離したりを繰り返さず、20秒〜長くても1分ほどを目安に行います。
道具を動かすたびに先端を離してしまうと、触れる場所がずれます。触れた場所を保ちながら、ごく小さく動かすのがポイントです。無理に腕を回して届かせる必要はありません。
② 右の肋骨まわりに触れる
右側では、前側の肋骨の下のほうに手を当てます。胸の中央から左右に分かれる八の字の肋骨を目安に、右側の骨の表面を確かめてください。
- 右側の肋骨の表面に、指の腹や手のひらを軽く当てます。
- 硬さや触れた感覚を確かめ、場所が分かったら力を緩めます。
- 皮膚が少し動く程度に、やさしく小さく動かします。
骨の上なので、ゴリゴリと強く刺激すると痛めてしまいます。肋骨の下へ指を差し込んだり、深く押し込んだりせず、表面を軽く触れてください。場所が分からなければ、少し広い面でやさしく触れる形でも構いません。
左右を鏡写しに行う必要はない
東洋医学では、筋肉・腱・靱帯の働きを「肝」と関係づけて考えます。そのため私は、症状が左右どちらにあっても、左の肩甲骨まわりと右の肋骨まわりの両方に着目しています。
曲池と三陰交は左右とも行います。一方、この実技は左の肩甲骨まわり、右の肋骨まわりです。同じ場所を左右対称に押すという意味ではありません。
まとめ
今回は、曲池・三陰交に加え、左の肩甲骨まわり、右の肋骨まわりへの触れ方をお伝えしました。肩や腕の痛みに対して、痛む場所だけでなく全身の状態から考える、当院のセルフ整体です。
終わったら、無理のない範囲で肩や腕を動かし、動かしやすさや痛みの感じ方を確かめてみてください。その場で変化を感じる方もいれば、感じない方もいます。変化を出すために、強い刺激を加えないでください。
肩や腕がつらいと、日常の動作にも負担がかかります。ご自身の身体をいたわるつもりで、無理のない範囲で取り入れていただければと思います。
参考文献:日本リウマチ学会「関節リウマチ」 / 慶應義塾大学病院 KOMPAS「関節リウマチのリハビリテーション」
※ セルフ整体は医療機関での治療に代わるものではありません。治療中の方は主治医の指示を優先し、薬や治療を自己判断で中止しないでください。痛みや腫れ・熱感が強いときや、動かすと症状が増すときは中止して相談してください。







